超高齢社会の到来と歯科医療・口腔保健

by together!!編集部 日歯の活動 2017年6月30日

超高齢社会の到来とは?

世間一般の会話で、「高齢化社会」「高齢社会」「超高齢社会」の3つの言葉が飛び交います。
この3つの段階は「高齢化率(全体の人口の中にどれだけ満 65歳以上の高齢者がいるかを示す割合)」により分けられています。
世界保健機構(WHO)や国際連合(国連)の定義では、高齢化率が7%を超えた社会を「高齢化社会」、14%を超えた社会を「高齢社会」、21%を超えた社会を「超高齢社会」と言います。2013年の日本の高齢化率は25.9%であり、過去最高を更新しています。
また、高齢化のスピードも日本は世界最速であり、高齢化率が7%から14%に達するのに、わずか24年しかかかっていません。
日本の社会保障政策は高齢者にどう対応するかという難題の解決に重点が置かれることとなっています。

社会は多職種連携を求めている?

日本は平均寿命の長さ、高齢者数、高齢化のスピードにおいて、世界のトップを走っています。
日本人の長寿は、がんや心疾患、脳血管疾患などの死亡状況が医療技術の進歩などによって改善(死亡率が低下)されたことによるもので、このこと自体は素晴らしいことです。
しかし、良いことだけではありません。
高齢化に伴って認知症を患う高齢者が増え、高齢者向けの医療・介護サービスなどに大きな問題が発生しています。
歯科界としても、高齢者の健康寿命を延ばし「健康長寿」社会を目指して、様々な取り組みを行っているところですが、今、最も大きな課題はいかに多職種の医療職と連携し、健康寿命を延ばすかにあると思います。
このことは、在宅医療(在宅ケア・キュア)において特に深刻です。在宅医療を支える多職種間で考え方が異なる面もあり、お互いに顔の見える関係の構築が急がれます。

歯科医師・歯科医院が変わる?

国は、団塊の世代が75歳以上となる2025年に向け、高齢者が住み慣れた地域で自分らしい暮らしが続けられるように、住まい・医療・介護・予防・生活支援を一体的に進める「地域包括ケアシステム」の構築を目指しています。
歯科医師・歯科医師会には口腔と全身の健康を確保することによって、生活機能を高めることが役割として課されています。
特にう蝕や歯周病によって歯が喪失した場合に、適正な咀嚼機能を回復しておかなければ、次に栄養面の問題が発生します。
滑舌低下、食べこぼし、わずかのむせ、噛めない食品の増加に見る食欲低下は低栄養を招き、結果として要介護度が高まることになります。健常な高齢者の受診が減少し、在宅で療養する高齢者が増加している今、かかりつけ歯科医としてのフォローアップ・意識改革が求められる時代となってきているのです。

(日本歯科医師会 : together!! 2. 2015年8月発行. より)

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